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桜を待って。。

今回、日本に一時帰国したのは、旦那様のお父さんの具合が悪くなったからでした。



これまでも不自由な状態ではあったのですが、それなりに生活はできて安定していたので、去年の秋、突然の連絡にとてもびっくりしました。

すぐ帰国することも考えたのですが、とりあえず命の危険はないとのことだったので、旦那様のお仕事の都合も考えて、やっと帰国したという訳でした。

今回の発作で、お父さんは完全に寝たきりとなってしまい、食事もできず、声も出せない状態となってしまったのです。
良くも悪くもならないとのことで、発作から2ヶ月後に、自宅介護となりました。

それらのお話を聞いていたので、正直、旦那様の実家に行くのは、とても気の重いことでした。
お父さんとお母さんのお顔を見たら、泣けてしまうのではないかと、情けない私は、かなりどきどきしながら帰ったのです。

お父さんは寝たきりになりながらも、私達の帰宅を待っていてくれました。
私達を見て、涙ぐみ、動く方の手を上げながら、答えてくれました。

旦那様は、辛くて、しばらくお父さんの顔を見ることができません。

でも、お父さんは思ったより顔色もよく、痛いところや辛いところが無い分、気分は良いとのことでした。


自宅介護ということで、お母さんが三度三度の流動食の準備から、お薬の注射、痰の吸引、下のお世話まで、全て引き受けている状態です。
病院にいても落ち着かないので、自宅介護の方がいいとのことでした。

週に何回か、リハビリの先生が来て、なんとか車椅子に座ったり、声を出す練習をします。
寝たきりだと腹筋を使わないので、声を出す為には、やはり座らないとならないそうです。

週に1度、介護の方が来て、お風呂に入れてくれます。

また、週に何回か、看護師の方も来てくれるそうです。

これまで介護ということを、身近に見たことがなかったのですが、本当に大変なお仕事だとつくづく思いました。
また、介護士の方々が皆、とても明るく、丁寧に対応して下さることに驚きました。

本当にありがたいことです。
介護のお仕事への報酬は、最も高く設定されるべきではないかと思いました。



ある晩、私とお母さんがテレビを見ている横で、お父さんはベッドの上で、一生懸命動く方の手足を動かしていました。
ふと見ると、もう一方の足が上がっています。

     お母さん!お父さんの右足、動いてる!!

思わず私は叫んでしまいました。
お母さんも驚いて、「お父さん、もう一回上げてみて!」と言うと、お父さんは麻痺しているはずの足を上げてくれました。
「きっと、動けるようになるよ!」と、私もお母さんも、とても明るい気持ちになりました。

人間の可能性って、本当にすごいです。
何度も発作を起こして、ついに寝たきりになってしまっても、お父さんは諦めていませんでした。
絶対諦めちゃいけないんだと、お父さんから教えてもらったように思います。

生きて行くことは、辛抱の連続です。
どうして自分だけ・・・と自暴自棄にならず、ちゃんと問題に向き合って生きて行かなくてはなりません。
誰の物でもない、自分の人生ですから。。

私がお父さんやお母さんの立場で、果たしてそれができるでしょうか。。
それほど遠くない未来、誰にでも起こりうる現実に、自分の生きる姿勢を問われたように思います。



私達が帰る日、リハビリの先生がやってきました。
いつもの声を出す練習で、お父さんははっきりと自分の名前を言うことができました。
先生の後について、少し長い言葉も、かすれた声で話すことができました。

本当に私は情けないお嫁さんで、お父さんの声を聞いて、ぼろぼろ泣いてしまったのです。
毎日介護をしているお母さんは、泣いている暇など無いというのに。。

私の涙は、お母さんにもうつってしまいました。
お父さんが倒れてから、一番泣きたかったのは、きっとお母さんだったと思います。
別れ際、お母さんの手を握って、「早い内に、また帰って来ますから」と言うと、お母さんは「ありがとう」と涙を拭っていました。

本当に、何にも役に立たないお嫁さんで、申し訳なく思います。
旦那様の弟君一家が、お父さん・お母さんと一緒にいてくれるのが、とてもありがたいです。
姪っ子ちゃんや甥っ子ちゃんの、元気な姿も、きっとお父さん達には活力となっているに違いありません。

私には、何ができるのだろう。。



私の実家に戻ってから、この1年に始まったらしい「誰も知らない 泣ける歌」という番組で、この曲を聞きました。

     「手紙 ~親愛なる子供達へ~」 樋口了一




親の介護というものへの考え方を、誰もが「あぁ、そうだったね。」と理解できる、素敵な曲でした。

私には、何ができるかわからないけれど、こんな気持ちでいつもいたいと思いました。

側にいない分、いつもお世話になりっぱなしの私の両親にも、いつまでも元気でいて欲しいと思います。


もうすぐ春。
旦那様の実家の、川沿いの桜並木も咲き出すことでしょう。
新たに作ったお父さんのお部屋から、綺麗な桜を見て、少しでもお父さんとお母さんの気持ちが和らぐことを、祈っています。

                                             Pome2

NoTitle

この前はお話聞けなかったけど、やっぱり大変だったんですね。ウチも祖母が少し近い状態なので、分かる気がします。さらに自分自身がもっとひどい寝たきり状態でしたから、お義父さんの気持ちも少し分かるように思います。
とにかく普通の状態の人には想像つかない精神状態と思います。「病は気から」なんて絶対ウソ!と思うくらい気力も湧かないし前向きな気持ちにもなれません。僕も完全に別人格でした。
でも!!makiさん仰るように、「人間の可能性って、本当にすごい」んです、これがまた。優しいお二人のことですから遠く離れて本当に心配だと思いますが、周りの人達がいかに愛情をもって接するかでその可能性はどんどん大きくなるハズ。なかなか近くで元気づけてあげることはできないと思いますが、写真を送ってあげるだけでもずいぶん違うでしょうね。離れていてもできることはたくさんあると思いますよ!

まあ蔵さんへ

まあ蔵さん、コメントありがとう(*^_^*)。

おばあちゃまのこと、お話聞きました。
「老いる」ということは、少し悲しいですね。
でも、忘れてしまうことで、本人の尊厳を保てることが、救いのように思いますね。

旦那様も、昔のお父さんのイメージがあるから、相対するのがとても辛かったようです。
残酷だけれど、でも、長い人生の中で、今のお父さんの状態は、きっと必要なことなのかもしれないって思ったりします。
不自由になってから、お父さんはよく泣くようになりました。
感情をコントロールできないそうです。
たぶんずっと、泣くということを抑えて生きて来たんだと思うんです。

痴呆の症状が出る場合、これまでしたくてもできなかった部分が、一番クローズアップされると聞きます。
満足に食べられなかった、言いたいことが言えなかった、外に出掛けられなかった・・・等々。

全てにおいて、バランスよく生きることが大切なのかもしれません。


> とにかく普通の状態の人には想像つかない精神状態と思います。「病は気から」なんて絶対ウソ!と思うくらい気力も湧かないし前向きな気持ちにもなれません。僕も完全に別人格でした。

私も「病は気から」って、嘘だと思います。
頑張りたくても、頑張れない・・・その状態から奮い立たなくてはならないのは、本当に大変なことですものね。

まあ蔵さんがICUから戻って来てくれた時、ものすごく嬉しかったけれど、そこからが本当の闘いでしたよね。
その闘いが一段落しても、そこからまた新たな恐怖感との闘いがありますね。
まあ蔵さんに会う度、「きっと、まあ蔵さんなら打ち勝てるに違いない!」って思うんですよ(*^_^*)。


> でも!!makiさん仰るように、「人間の可能性って、本当にすごい」んです、これがまた。優しいお二人のことですから遠く離れて本当に心配だと思いますが、周りの人達がいかに愛情をもって接するかでその可能性はどんどん大きくなるハズ。なかなか近くで元気づけてあげることはできないと思いますが、写真を送ってあげるだけでもずいぶん違うでしょうね。離れていてもできることはたくさんあると思いますよ!

そうですね。まあ蔵さんに奇跡を見せてもらったから、私も人間の可能性を信じています。
大きなことはできないけれど、お父さん達が温かい気持ちでいられるように、そんな雰囲気を作れたらいいなと思っています。


P.S. バルタン星人ケーキ、美味しかったですか?(*^_^*)

NoTitle

それは辛かったでしょうね。Maki さんの旦那様はもっと…。

私も以前、介護施設に入った祖母を数年振りに訪ねた時、「さやかちゃん、子供は元気?」と聞かれて愕然としました。恐らく、結婚して子供のいる他の従姉妹と区別がつかなくなっていたのだと思います。私は何とか笑顔で、「元気よ、おばあちゃん。ありがとう。」と言いましたが、ショックでした。

Maki さんの義理のお父様ご本人も辛いでしょうが、頑張っていらっしゃるので、次にご帰国された時にはもっと色々なことができるようになっているといいですね。悲しいこととは考えず、「楽しみ」として考えて下さいね。

Re: さやかさんへ

コメント、ありがとうございます(*^_^*)。

> 私も以前、介護施設に入った祖母を数年振りに訪ねた時、「さやかちゃん、子供は元気?」と聞かれて愕然としました。恐らく、結婚して子供のいる他の従姉妹と区別がつかなくなっていたのだと思います。私は何とか笑顔で、「元気よ、おばあちゃん。ありがとう。」と言いましたが、ショックでした。

老いの現実は、時として、周りの人には戸惑いや悲しみとなりますね。


>悲しいこととは考えず、「楽しみ」として考えて下さいね。

はい。ありがとうございます。
「次会える時は、もっと動けるようになっているから」と別れてきたので、会えるのを楽しみに待とうと思います(*^_^*)。

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